最初の結婚

ある日、丸の内へ行くのに駅へ向かって歩いて行くと、ちょうど会社の経理担当の税理士さんも同じ電車に乗るところだった。私は営業部なので、経理部に来ている税理士さんとは話をしたことがない。彼とは会釈をしたのだが、電車は空いていて二人隣同志になったのだ。♬お互い恥ずかしがってなかなか言葉が出てこなかった。彼は身体が大柄で円満そうな青年だった。歩き方もどっしりとしていてちょこちょこしていない。男らしく立派な風貌の人だった。チラッと横顔を見ると、鼻筋が通って品のある顔立ちだった。

間もなく彼とお付き合いをすることになった。「有楽町で逢いましょう!」という歌があるが、初めてのデートは有楽町の駅だった。彼はいつも通り、背広に青系のネクタイを締めて駅に立っていた。

(^^♪)この日、銀ブラをし、近くで映画を観たのだ。確かフランスの映画で「リノバンチェラ」という男優さんが出ていて、とにかく彼が可笑しくて、可笑しくて笑い転げた。お腹の皮がよじれそうとでも言うのか本当に可笑しく、彼もケラケラ笑い転げていた。かつて映画でこれほど笑ったことがあっただろうか。その位楽しい映画だった。この映画が私達の緊張をとかしてくれた。((´∀`))

彼は31才だった。C大学の経済学部を出て、会計事務所に勤めて長いとのこと。私はその時21才。ちょうど10才違うんだ。私は彼のような落ち着いたしっかりした人に今まで出会ったことがなかった。

2回目のデートの時、彼は私の家のそばまで送ってくれた。その時、口ずけを受けながら「結婚を前提に付き合って下さい」と言われ、私はとっさに「はい」と答えたのだ。

彼は世田谷にある大きな家の👨息子だった。近くには大きな門構えの家が何軒かあり、同じ苗字の表札だった。

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