玉の輿婚と言われた最初の結婚

貿易会社の仕事も慣れてきて、それでも勉強はいつもやり続けなくてはならなかった。知りたいことは山ほどあった。仕事でよく丸の内のオフィス街に行った。丸の内には外国の銀行がいくつもあった。チェ-ス・マンハッタン銀行、バンク・オブ・アメリカ、アメリカン・エクスプレスバンク、ソシエデ・ジェネラル銀行(昔はデ・パリが付いていたように思う)、The Hongkong and shanghai banking corporation Ltd., Union bank of Switzerland, Deutsche bank等、外銀にはよく行った記憶がある。海外の法人顧客からのL/C(letter of credit)を受け取りに行くのだ。🏧

これらの銀行でいくつか思い出に残る銀行がある。その中でチェスマンハッタン銀行は強烈な思い出がある。まず、日本の銀行とは異なり、「要求貫徹」などの意味の赤い腕章をしている銀行員がいたことだった。日本の銀行ではまず考えられなかった。日本の銀行員は皆、白のワイシャツのみが一般的な時代だったが、ここの銀行員は派手な青のストライプやモスグリーンの素敵な色合いのシャツを着ているのだ。これが彼らにはとても似合っていて、新鮮で格好良かった。また、受付側に座っている女性が煙草をスパスパ吸っていた。そして、先ほどの赤い紋章の彼はガムを噛んでいたのだ。ウヮーオー!正直カルチャーショックを受けた。日本のお堅い銀行の風景とは全く異なった。彼らは目が合うとにっこり笑ったりするのだ。👨

Bank of Americaでは、受付デスクの後ろに大きなパネルがありBank of America と書かれていた。受付には2人ほどの受付嬢がいた。この銀行では受付のみでの対応をされた。中には入れなかったが、なかには、American Express Bankのように、オフィスの中の担当者のデスクに直接行けた。

その時の担当者は決して美人ではなかったが上品なファッションに包まれていて素敵だった。やけにスカーフが目についた。私達の様な事務員の制服ではないのだ。思い思いの私服なのだ。胸が開いたり、肩や背中が開いたり、そういうたぐいの服を着ている人はいない。あくまでビジネスライクの服装なのだが。私は担当者の席を案内されると、彼女がタイプを打つデスクの横にある椅子に座ったのだった。彼女の席は窓側でちょうど階上からビル街の風景が見える良い場所だった。この時、銀行の入り口の受付のそばには、当時テレビ📺や雑誌📗で見る有名なモデルさんがお客様として座っていて妙に気になった。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です