職場にて

貿易の仕事はやりがいがあった。例の先輩はほとんど引継ぎがなくお別れしたが、彼女から教わったことで、一つだけ心に残った言葉がある。「一つだけで良いの、自分はこれだけは誰にも負けないというものを持ちなさい!」と言われたのだ。ちゃんとまともな出勤も最後までしない様な先輩だったけれど、たった一つこの言葉は私の心に刻まれた。((´∀`))

彼女はその後、婚約者と結婚をしたという便りを頂いた。そんなある日、アルバイトの募集で来た女の子が入社した。彼女はスチュワーデスになりたいと言っていた。英語関係の専門学校を出たばかりの子だったが、仕事中に単行本を読んでいたりするのだ。私は上司から注意を受けた。「あの子を遊ばしてちゃいけないよ!」と言われたのだ。「仕事場というのは、忙しそうにしていないといけないんだよ!」と。へえ~そんなもんか。職場にいる時は忙しそうに演技していないとならないのか。面倒臭いものだな~、職場って!と感じたのだ。

彼女との思い出で、映画で共感したことがあった。当時上映された🌳「風の季節」という映画を彼女も観たというのだ。その映画が良かったと言っていた。実はびっくりした。この映画は私も偶然観たのだが、決して有名な映画ではなく、地味な映画だったのだ。平凡な小さな子供のいる主婦が若い男性と恋に落ちるというストーリーだった。何よりも印象に残ったのは、沢山の緑の木の葉が風に揺れている情景だった。この映画を観てから随分経った今もあの緑の木々が風に揺れている美しい情景を思い出す。一度この映画のタイトルでDVDを探してみたが見つかることはなかった。🌲

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